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【大腸カメラ】便潜血(べんせんけつ)検査が陰性でも大腸がんではないとは言い切れない理由
皆さま、こんにちは。
相模原市南区南台の内科・消化器内科「しのき医院」です。
健康診断で便潜血(べんせんけつ)検査を受けた経験がある方は多いでしょう。
便潜血検査とは、便の中に血液が混ざっていないか調べる検査です。
結果が陽性(便に血が混ざっている)であれば大腸がん・大腸ポリープ・痔などを疑います。
日本人がもっともかかりやすいがんである大腸がん。
便潜血検査は、大腸がん死亡率を減少させることが科学的に認められている検査です。
陰性であればほっとしますが、じつは便潜血検査が陰性でも「大腸がんはない」といいきれないのです。
今回は、便潜血検査についてお話しします。
世界的にも、便潜血検査は大腸がんの診断に有効とされています。
痛みもなく、安価で、自宅で簡単にできるので毎年検査されている人も多いと思います。
「便潜血検査が陰性なら安心ですよね。」
いいえ、便潜血検査ではすべての大腸がんを見つけることはできないのです。
大腸がんは大きくならないと出血しません。
そのため、初期の大腸がんでは検査で提出した便に血液が含まれていないこともあるからです。
便潜血で陽性となり、がんが発見された時にはすでに進行していたということもあります。
しっかりと確定診断をするために、陰性でも大腸カメラが必要な理由はここにあります。
初期の大腸がんの場合は、大腸カメラで悪い部分を切り取ることがことができます。
入院の必要がない場合もあり、 身体への負担も少ないことがメリットです。
早期の大腸がんの5年生存率(がんと診断されてから5年後に生存している人の割合)は94.5%と高く、はやく見つけることで治る可能性が高いといえます。
(参照:国立がんセンター「院内がん登録5年生存率集計結果2013-2014年診断例」より)
便潜血検査が陽性の場合は、必ず大腸カメラを受けましょう。
陰性でも、とくに 40歳以上の人は一度は大腸カメラを受けることをおすすめします。
しのき医院では、苦痛を少なくした内視鏡検査(胃・大腸カメラ)を実施しています。
気になる症状がある方、検査を受けてみたい方はお気軽にご相談ください。